会議のたびに議事録作成に時間を取られている人向けに、主要なAI議事録・文字起こしツールを徹底比較する。結論を先に言うと、日本語の会議が中心なら選択肢はほぼ一つに絞られる。その理由も含めて、各ツールの特徴を深く掘り下げて解説する。
比較の軸
AI議事録ツールを選ぶときに見るべきポイントは大きく5つ。
- 日本語の文字起こし精度:ツールによって大きな差がある
- 無料プランの実用性:時間制限・機能制限の程度
- 連携できる会議ツール:Zoom・Google Meet・Teamsのどれに対応しているか
- AI要約・タスク抽出の精度:文字起こし後の情報整理がどこまで自動化されているか
- 価格帯とチーム利用のしやすさ:個人利用かチーム利用かで最適なプランが変わる
この5つを軸に、主要な4ツールを見ていく。
比較表
| ツール | 日本語精度 | 無料プラン | 対応会議ツール | 料金帯(月額) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| Notta | ◎ | 月120分(1回3分まで) | Zoom/Meet/Teams | 無料〜4,180円 | 日本語会議に最適化、話者分離・要約も強い |
| Otter.ai | △ | 月300分 | Zoom/Meet/Teams | 無料〜有料 | 英語の議事録に強い、日本語は発展途上 |
| Fireflies.ai | △ | 月800分 | Zoom/Teams中心 | 無料〜有料 | CRM連携が充実、営業チーム向け |
| tl;dv | △〜○ | 無制限(機能に制限) | Zoom/Meet | 無料〜有料 | 無料枠が広い、AI要約は上限あり |
※ 無料プランの時間・料金は執筆時点の情報です。仕様は変更されることがあるため、契約前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。
それぞれの向き不向きを詳しく見る
Notta
日本語の会議・打ち合わせが中心の人にとって最有力な選択肢だ。フィラー除去や話者分離の精度が高く、専門用語が多い会議でもある程度実用に耐える。個人の開発ミーティングからチームの定例まで、幅広く使える汎用性がある。
特に強みとして際立っているのは、日本語特有の言い回しや敬語表現に対する認識精度だ。海外発のツールでは取りこぼされがちな「えーと」「あのー」といったフィラーの自動除去についても、実際に使った範囲では精度の高さを感じた。
無料プランは月120分(1回3分まで)とやや厳しめだが、有料化した場合の料金体系も他ツールと比較して極端に高いわけではなく、個人〜小規模チームでの導入ハードルは低い部類に入る。
Otter.ai
英語の会議が中心の環境、たとえば海外拠点とのやり取りが多い企業には向いている。無料プランの文字起こし時間もNottaより広く(月300分)、英語コンテンツとの相性は良好だ。
ただし日本語の精度は発展途上で、日本語会議のメイン利用には向かない。フィラー除去や話者分離の精度も、日本語に関してはNottaに一歩譲る印象がある。英語圏でのプロダクト展開やグローバルチームでの利用を想定しているなら候補に入るが、日本語がメインの環境では選択肢から外れやすい。
Fireflies.ai
Salesforceなどのcrmと連携し、営業チームの会話分析に強みを持つ。議事録作成というより「営業活動の可視化」を目的とするならこちらが候補に入る。
無料プランの時間枠が月800分と比較的広いのは魅力だが、日本語精度はNottaに劣る。営業活動のトーキングタイム分析や、商談内容のデータベース化といった、議事録以上の用途を求める場合に検討する価値がある。
tl;dv
無料で録画・文字起こしが無制限という気軽さが魅力。ただしAI要約やアクションアイテム抽出には上限があり、議事録の本質である「要約」の部分で早々に制限に当たることがある。
まず試してみたいという段階では悪くない選択肢だが、本格的な業務利用を見据えるなら、要約機能の制限がどこまで許容できるか事前に確認しておいたほうがいい。
結論:日本語会議中心ならNotta
海外拠点との会議が多いなど特殊な事情がない限り、日本語の会議が中心の環境ではNottaを軸に据えるのが素直な判断だと思う。無料プランで精度を確認してから、必要に応じてプレミアムプランへ切り替える、という進め方が最もリスクが少ない。
Nottaの詳しい機能・料金・実際の使用感については、個別のレビュー記事で詳しく解説している。気になる人はそちらも参考にしてほしい。
議事録作成の手間を大幅に軽減【Notta】併用という選択肢
1ツールに絞り切らず、「国内会議はNotta、海外会議はOtter」のように用途で使い分ける運用も現実的だ。無理に1つに統一しようとせず、会議の性質に応じて線を引くという考え方も覚えておくと選びやすい。
チームで複数のツールを併用する場合は、議事録の保存場所が分散しないよう、共通のフォルダやドキュメント管理ツールに集約しておくルールを決めておくと、後から検索する際に困らずに済む。
導入時のチェックリスト
最後に、実際に導入を検討する際に確認しておきたいポイントをまとめておく。
- 普段使っている会議ツール(Zoom/Meet/Teams)との連携に対応しているか
- 無料プランでどこまで試せるか、制限がどの程度厳しいか
- 話者分離の精度が、自社の会議人数・スタイルに合っているか
- 料金プランが、個人利用かチーム利用かに応じて適切な階層になっているか
- セキュリティポリシー(データ保存期間、暗号化等)が自社の基準を満たしているか
これらを確認したうえで、まずは無料プランで実際の会議音声を文字起こしし、精度に納得できるかを試してから本格導入を判断するのが、失敗の少ない進め方だ。

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